散歩行こうよ。

　大きくなった。ホントに大きくなったよ。

　窓に足をかけるにも台が無いとダメだったのに、今では簡単に足を掛けられて好きな時に外を見ていられるようになった。

　もちろん、玄関から外を眺めるのも好きで、いつも物思いに耽っているかのような顔で座っている。

　これから雨の日が多くなってくると、「散歩が大変になるなぁ」なんて思いながら散歩してるけど、雨でも大喜びで歩く

チョビを見ていると、「やっぱ、毎日してあげよう。」と思う。その代わり、帰ってくる度にお風呂場へ掛けこんで、暑い

お湯で拭いて揚げなくちゃいけないけど、彼女も気持ち良いのか黙ってされるがままにになっている。

　シャワーも、いやいやながら我慢して洗われている。だんだん尻尾が下がって、ご機嫌が斜めになっていくのがよくわかる。

　お風呂から出た途端に、茶の間の母のところへ逃げていく姿が、やっぱりまだ赤ん坊なんだなと思う。

遊んでよ。

　高校時代からの友人が遊びに来た。久しぶりなので、キャイキャイはしゃいでいたらヤキモチ焼いて大変，大変。

　友人に飛びついて、けったり噛んだり。度が過ぎるからゲージに入れたんだけど、いつもならすぐに寝ちゃうのに

寝ないでキュンキュン鳴き続けていた。どんなになだめすかしても、友人が傍によると噛みつくなんて。

　そう言えば姪のところに行った時は、ヤキモチを想定して何日も前から「お母さんは、チョビが大好き。」

「チョビが一番。」「やっぱりチョビがいいな。」なんて言いつづけていたから、姪に噛みつくなんてしなかった。

　急に友人が訪問するたびにこれでは、少し考えなくちゃ。

寂しかったの。

　珍しく家族全員がお出かけの日。チョビは一人でお留守番した。勿論，長時間は生まれて初めて。

　６時間以上もひとりぼっちだったのが、どれだけ寂しく悲しかったのか、帰ってドアを開けるときにはいつも吠えるのに

今日は喉の奥から搾り出すように「く〜ん・く〜ん」と鳴いて、何度も何度も飛びついてきた。

　それはまるで、小さな子供が初めてお留守番した時のように、身をよじって鳴いて飛びついてきた。

　「どうして、早く帰ってきてくれなかったの？寂しかったよぉ。どこに行ってたの？」と泣いて母親に抱きつくかのように。

　なかなか落ち着いてくれず、背中をなでても抱きしめても、しばらく鳴き止まなかった。

　母が思わずもらい泣きするくらいに、悲しそうな鳴き声だった。

　チョビを飼ってから、「犬って、なんて感情が豊かなんだろう。」と何度思ったか。本当に人間の子供のような犬だ。

見たなぁ。鼻に泥つけて、わーるかったな！

　ウチのチョビは、猫の血でも入ってるのか？

　ヒザの上で眠りたがる。顔を洗う仕草をする。だけど、枕に頭を乗せて眠ったり、お風呂から上がってくるまで入り口で

待っているなんてのは、やっぱり犬なのかなとも思う。

　今日（６／１６）、初めて階段を自分で上って両親を起しに行ってくれた。朝、５時半のことである。

　いつも、私が起されているんだ。たまには私の辛さも判れっていうもんだ。

　でも、さっそく階段の上り口に柵を取り付けられてしまった。あれは、姪がハイハイをしていた頃、階段を上って落ちたり

しないように安全のために買ったものだったはずなのに、１０年以上も経ってチョビに使う事になるなんて思わなかった。

　しかも、なんて物持ちの良いこって。

問題の足だ！

　チョビが、なんとなく臭い。なんで臭いの？どこが臭いの？

　体の匂いをかいでみたけど、臭くない。もしかして、耳にゴミが溜まって臭いのかと思ったけど、キレイで臭わない。

　アチコチ、くんくん嗅いでいたらわかった！足の裏が臭いんだ。

　犬は体から汗が出ないけど、唯一肉球は汗をかくらしい。あとは、口で息をして体を冷やすらしい。

　確かに、アスファルトには肉球の跡がクッキリついていた。

　でも、臭い。ホンットに臭いんだもん。何度嗅いでも、臭いの。って、クセになってたりして、足の裏の匂いを嗅ぐこと。

またまた、続くのだ。